2003年
《ハーブ農園・徒然日記》
最近”みつば”のプランターが次第に寂しくなり次の作物は何かないかと考え始めていました。 しかし、東京のサマー・タイムの暑さですからこの時期に種まきをする(”みつば”の収穫は7月中旬〜下旬で終了の予定)作物は無いと諦めていました。 しかし、自然は人間よりたくましいのです。”野沢菜”が有りました。早速、タネを用意しました。これから、全力で”みつば”を食べ尽くし万全の体制で新たな作物に挑戦するつもりです。 ー追伸ー 「毛虫・ゲリラ」の巧みさと粘り強さは驚異です。一貫して”毒ガス兵器不使用”の基本方針を堅持している為、ゲリラとの果てしない戦いの日々です。8匹までは数えたのですが、現在は戦果も不明の状態です。しかし、「食べられる前に食べてしまう”枯葉作戦」”が次第に効果を発揮しだしているようです。最期の勝利を目指して残り半月あまり”枯葉作戦”に全力を尽くすつもりです。 |
《新たな挑戦”野沢菜”》
左)の写真は新たに始めた”野沢菜”とほとんど食い尽くした”みつば”のプランターです。”みつば”は好物の茶碗蒸し(茶碗蒸が本当に好きで夏でも”茶碗”でなく”深皿”で作ります。幸せ!)に思う存分使って風味を楽しんでいます。 度重なる失敗で頂戴した「園芸の疫病神」なる汚名も今年の”バジル”と”みつば”で返上できそうです。この”ハーブ菜園”の一応の成功に勇気付けられ、次のステップとして予定より一ヶ月早いのですが、前レポート通り夏に種まきが出来、連作もOKな”野沢菜菜園”を新たに開始しました。 ー購入資材ー 1)プランター用腐葉土 2)鉢底ネット 3)”野沢菜”の種 ※鉢底用軽石は在庫で、プランタァは失敗時の名残りです。このプランタァが見つかったので、予定を前倒し。 |
《”野沢菜”との悪戦苦闘》
−一回目の間引き− | ||
7/05(SAT)に種まきをしてから初めての”間引き”をした時の様子です。 左) 想像を絶する生長に驚きです。 右) 写真からは分かりませんが、思ったより、ひ弱な茎で恐る々の”間引き”実行後の状況です。 |
−土寄せ作業− | ||
倒伏防止に土寄せ作業を行った時の写真です。しかし、土寄せ後もご覧のような茎の細さで自立出来ない”貝割れ状態”です。 糸のように細く葉の重さにも負け、しかも他の茎と絡む始末です。 |
−最後の手段− | |
土寄せも効果無しで、世界初の”野沢菜の貝割れ”を食べることを覚悟しました。 そんな時、バンドタイを両脇に張れば倒れるのを防げるのではと思い実行したのが右の写真です。 倒れた茎や他と絡んだ茎を作業の中で何本か駄目にしましたが、その後は倒れることも無く梅雨の雨に耐えています。 それにしても驚くべき生長です。種まきからこの作業までまだ、わずか8日しか経っていないのです。 |
−夢の代償− |
”野沢菜菜園”は栽培が簡単で種まきの期間が長く食べ方も身近である。そしてタネが安売りされていた事が決めてとなり始めたのです。しかし、聞いた話とは違い上記のような手探り状態です。仕方なく図書館で資料調べです。 ”小松菜”は多くの園芸書が見つかったのですが、驚いたことに”野沢菜”の園芸書・解説書が無いのです。結局「新・野菜つくりの実際(葉菜)」:農文協・刊ーという農業専門書が一冊見つかっただけでした。 その内容は「安全な作りかた」や「市場」、「管理」まで及びプランター菜園とは別世界で頭は真っ白です。よく考えれば実際、漬けられた”野沢菜”以外見た経験が無いのです。畑ではどのような姿に育つのかも知らなかったのです。しかも生長は2週間後にヤット芽が出た”バジル”などと違い1週間で苗が倒れる心配をする始末で、先が思いやられます。 私は噂とタネの値段で大変な”くじ”を引いてしまったようです。現在やるべき仕事はとりあえず、”野沢菜”の章の全文(4ページ)をキーボードの練習を兼ねてタイプする気の滅入るハードな作業です。 |
《梅雨時のハーブ”バジル”と”野沢菜”》
左)の”バジル”は何もしないのに瀕死の状態から見事に復活した姿です。草丈は一番低いのですが、葉の色艶と姿は一番売り物に近いです(私は決して負けないと思っています)。 右)は間引き後の”野沢菜”です。種まきの時期からして暑さを心配したのですが、この天候不順で杞憂に終わったようです。 −追伸ー 梅雨とはいえ曇り空と雨が長引く不順な天候ですね。以前ならこんな季候が続けば、わが菜園はとっくに全滅していたでしょう。しかし、今年の私は違います。”バジル”は葉より茎が立派で”みつば”も発育不全で見栄えはいまいちですが、しっかり私と虫の食生活を豊かにしてくれています。 |
2004年
《本格的収穫:”バジル”&”青じそ”》
季節の到来と共にハーブ栽培で「育てる」「愛でる」「食べる」「飲む」と多方面に楽しんでいます。 多くの楽しみがあるハーブですが、やはり主な目的は「舌で楽しむ」でしょう。3月下旬から本格的に始まった今シーズンも新顔の”青じそ”を含めて5種類のハーブ全てが味で楽しめるようになりました。 今年の春先の種まきをを見送った方は次回のチャンスである「秋まきハーブ」を目指して先ずはホームページや本で「読むハーブライフ」を楽しんで助走を開始して下さい。 |
去年と同じ事しかしていないのに今年の”バジル”はこの程度の葉が6株(全部で7株ですが、1株は移植後のリハビリ中)に沢山茂り個人的には大変嬉しいです。 しかし、肝心の食味はあまり大きくなると少し硬くなるようで落ちます(みじん切りでOKです)。とは言っても、真夏日が続きますので、”冷静パスタ”に大活躍です。しかし、レパートリィ不足から頑張っても利用が週に1,2度では自然の力に負けそうです。 ”バジル”は昼間太陽に灼かれて夕方にはうな垂れていますが、水をあげると1時間もしないうちに頭をもたげて、下がっていた葉も張りが出るのですから嬉しくなります。 |
新顔”青じそ”です。毛虫攻撃に壊滅状態でしたが、残った葉はこのような立派な姿に育ちました。 4日間にわたる激戦も一応終わりました。その後、傷痕もそのままに成長する姿を見て植物の持つ強い生命力に感心してしまいます(人間なら既に天国行きです)。 この写真は偶然にも素晴らしい色と形に写っていますが、”青じそ”だけは香りは別としてスーパーマーケットの美形には負けます。 それでも、日本の夏です。冷やした麺類や冷奴などの薬味に大活躍です(毛虫の食べ残しから利用しています)。 |
《農園の珍客》
歓迎されない居候である毛虫とアブラムシの類は問題外として我が空中ハーブ農園には蜂(種類不明)などの虫が時々遊びにきます(仕事かもしれません)。 今年で”ハーブ農園”がこの世に誕生して2年目ですが、昨夜、想像もしなかった大物が遊びに来てくれました。幸運にも写真を撮ることが出来ましたので珍客を紹介します。 小さいけれど昆虫以外の初めての動物です。この出来事は私の小さな自然がより大きな自然と一体化したことの証明ではなかと感動しています。 |
昨夜、ハーブに水やりをしていてこのヤモリ(多分!確証なし)が突然30aほどジャンプした時にはホラー映画より驚きました。 本当に心臓が止まるほど驚かされた珍客でしたが、我が空中農園に自然が育ち始めたと証拠と喜んでいます。 願わくば写真を撮るため、フラッシュを焚いて少し驚かせてしまいましたが、また遊びにきて欲しいです。 それにしても”スペアミント”の区画で遊んでいましたが、何をしていたのでしょう。 |
《本の紹介:魅力的なガーデニング》
楽しい本を見つけました。 「魅力的なガーデニング・スタイル別イングリッシュガーデニングから学ぶ」 −プランツジャパン・編(¥1,400・税別):ナツメ社− 【内容】 イギリス人にとっても憧れなのでしょうから、日本人には天国の庭です。そんな本場イギリスの「お庭訪問フォトレポート」が2/3を占めるヴィジュアル系解説書です。残りの1/3も写真とイラストを多用した品種紹介と園芸解説という素人に嬉しい楽しく役立つ記事が充実した「グリーンライフ入門書」として最適の一冊です。 【一言】 思えば、私の英国好きの始まりはクルマ(ロータス)と音楽(ビートルズ以降のロック)からでり、しかも少しずつカーグラフィック等のクルマ雑誌で慣らされたためかここに取り上げられた庭園や写っている建物も違和感のなく楽しめました。こんな庭のある家にお気に入りのスポーツカーと棲みたいです(まさに楽園ですね!)。 ところで、私が楽しむ「食べるグリーンライフ」は花を楽しむ栽培と違いこの時期になると水やりと虫との戦いが中心の単調なルーチン作業となり、このような「読むグリーンライフ」が大事な楽しみになります。 話が飛びますが、最近は英国のレーシング会社もロータスのような趣のある建物ではなくハイテク・モダニズム系でデザインされた建物ばかりのようで私の英国イメージも少しずつ壊れていくようです。 ところでこの本の定価は素晴らしいと思いませんか。ガーデニングに限らずこのようなヴィジュアル系の本は高価なのですが、、この本は内容(多数のイラスト&写真、ノウハウ満載のテキスト)を別にしてもカーグラフィックなどの定価:¥1,000を考えると大変リーズナブルに設定されていると思います(もちろん趣味が合えばの話)。 最期に面白い発見を一つ! 訪問レポートにデータとして植えられた品種が載っているのですが、感性の違いか英国では多くの庭に野菜(「キャベツ」や「ニンジン」などの葉を鑑賞)など日本では観賞用にはほとんど植えられない種類が育てられているのには驚きました。 |
《本:ミストラルに吹かれて・南仏便り》
「ミストラルに吹かれて・南仏便り」 −本山賢司・文・絵(¥1,553・税別):アリアドネ企画− |
エンジョイ・オブ・サマーの南仏風土記満載のイラスト・エッセイを紹介します。 【内容】 TV番組の取材で南仏を訪れた作者が涼しげなパステル画と軽妙なエッセイで南仏の自然、人間&食べ物を気持ち良く綴っています。 【一言】 全ページに描かれた目に優しく舌も喜ぶ心地良い南仏夏風景と淡々とした短い紀行文で極楽南仏ツアーと言いたいのですが、紀行文がいただけません。 短い文章のつぎはぎで綴られたエッセイはまるで絵が上手い小学生の絵日記を読まされているようです。何か私の理解を超えた意図があるのかもしれませんが、もし何の意図もなくこの文章を書いたのでは救いがありません。 とは言っても、救いはやはり全編に描かれた多数のパステル画と線だけで描かれたイラストです。セザンヌを始め多くの画家を魅了した南仏の風景と風物を描いた絵だけでも充分楽しめたのも事実です。 −追伸− 食生活の幅を広げ夏の風情を楽しむ術を提供してくれているハーブですが、そのハーブ農場を舞台とする毛虫のゲリラ戦には手を焼いています。 完全に掃討したと思っていた”青じそ”エリアに加え”レモンバーム””スペアミント”と戦域は広がるばかりです。毎日探せば1,2匹は必ず見つかります。しかも、探索法は萎びた葉&糸の絡みついた葉を探すという食事跡と基地を探索するという「後の祭作戦」ですから被害は広がる一方です。 TV・トピックスを一つ。7/10(SAT)の早朝に放送された「CBSドキュメント」でアメリカのコメディ脚本家:ラリー・ディヴィッドのインタビューを放送していました。 そのインタビューで話題になったのが彼の愛車です。劇中(彼自身の役で本人が出演)でも実生活でも彼のム−ヴィングパートナァを勤めていたのが「初代:トヨタ・プリウス」(【ミニカー・プロファイル】項目外:初代プリウス参照)でした。 番組おける彼のキャラクタァはブラックユーモア付きインテリのネガティブ・ジェントルマンという感じでしたのでアメリカにおける「プリウス」のステータスが非常に高いということが分りました。そして、記者の愛車に対する嫌味な質問に対してもただ一言「これは名車だ!」でした。 |
《新メニュ:パスタ・「ビアンコ」&対・毛虫戦レポート》
−新メニュ:パスタ「ビアンコ」− | |
去年から夏場のパスタ料理は”冷製パスタ”だけのシンプル・メニュで過ごしていましたが、現在読んでいるエッセイ集に簡単で美味しい夏に相応しいパスタ料理を見つけました。 それが「ビアンコ」です。エッセイ集に写真は載っていませんでしたが、試しに記述どおりに作ってみたのが左の写真です。 作り方 1、 パスタを茹でる。 2、 生バジルの葉を細かく切る。 3、 茹で上がったパスタにオリーブオイルをまぶす。 4、 バジルを混ぜ、上にタップリとチーズを振る。 ※…塩加減は各自の好みで最期に仕上げます。シンプルで大変美味しくおコメの美味しさと同じで日本の食事に例えると日の丸弁当かお茶ずけのようなものかな。 エッセイ集にはバジルの記述はありませんでしたが、日本でもトップクラスの新鮮度な”バジル”が手に入るため勝手に使ってみました。 |
−対・毛虫戦レポート− |
今年毛虫の集中攻撃を受け激戦地となった”青じそ”もここ数日は静かな日が続いています。その間に育った新しい葉はやはり店頭の見慣れた姿をしているので嬉しくなります。 今年も無農薬栽培を実行している為、予断を許しませんが今は一山越えたと久しぶりに訪れた静かな日々を過ごしています。しかし、油断せず毎晩の偵察活動は続行中です。 不思議なのは去年最大の激戦地となった”バジル”に目立った侵攻被害が無かったことです。我が空中農園はシソ科ばかりですから毛虫たちの移動が自由なEU状態になるのではと心配していたのですが、それは杞憂に終わったようです。 しかし、戦場は変われど毛虫の攻撃は凄まじく今は美しいく生まれ変わった”青じそ”の戦後の姿を想像して「毛虫の晩餐」後の残飯整理(虫嫌いで潔癖症の神経質な方にはチョット無理かも)に全力投入です。 |
《バジルの収穫と青じその再生》
本格的な暑さを迎え”バジル”の収穫を行いました。摘心をして成長を抑えたはずが、気が付けば脇芽が伸び葉が小さくなる一方です。そこで、今回の一斉収穫です。 ”青じそ”は毛虫との攻防戦が収まり(未だに小競り合いがあります)ヤット毛虫の食べ残しの処理も終わりましたので立派な姿をフォト・レポートします。 ※毛虫との戦場が”青じそ”から隣りの”レモンバーム””スペアミント”のプランタァに移動した兆候がありますので現在警戒中です。 |
−バジル− | ||
左)草丈を約25aほどまで刈り取った後の”バジル”です。 右)は収穫した”バジル”でこれから冷凍保存です。 冷凍保存は今年初めて試す方法なので、結果は後日レポートします。 |
−青じそ− | |
毛虫の発見数が劇的な減少を示し、ヤット本来の”青じそ”らしく育ってきました。 無農薬栽培とはいえ毛虫の残飯整理は情け無いモノがあります。しかし、毛虫がまたいで歩くハーブはモット悲しくとても食べる気も起こりません。 最期に店頭の売り物は一把(約9枚)で¥90程度ですから、この写真だけでもと考えると育てた甲斐がありました。 |